山東省の観光~中華文化に名を残す山東省を巡る~

麺類の天国は山東にあり

山東地区の北部では、麺食(=小麦粉で作った食べ物)を主としているため、各都市・農村部で食事をした場合、料理が一段落した時に、従業員が「主食はご飯ですか?麺ですか、それとも銀絲巻(=発酵させた小麦粉を引き伸ばして細い糸状にし、それを巻いて蒸したり揚げたりした食べ物)ですか?」と尋ねます。3種類の主食のうち、2種類が麺食なのです。
実際には、山東省の麺食はこの2種類に限らず、山東省各地のどこにでもある自家製の特殊な風味を持った「煎餅(=小麦粉や雑穀粉を水でといて薄い糊状にして焼いた食べ物)」や「山東大饅頭」、「杠子頭火焼」があります。

山東の煎餅に夢中!

山東省では、「餅(=こねた小麦粉を焼いたり蒸したりした食べ物の総称)」はなくてはならない主食で、よくスープ料理や肉を乗せたり包んだり、巻いて食べます。味も非常に美味しいです。例えば、濟南のレストランには天山の軟らかい羊肉がありますが、餅と一緒に食べたり、巻いて食べたりします。濰坊地区の朝天鍋(=山東省の名物料理の1つ)も餅と一緒に食べるなど、山東省のどの街に行っても、煎餅と併せて食べることが好まれています。淄博には独特な地方色を備えた「菜煎餅」があります。このように山東省では「餅」が非常に重要であることが分かりますが、最も有名なものは、やはり泰山頂上の「天街」の定期市にある「泰山煎餅」です。

赤い中国服を着た若い女性が、コンロ(台湾の蟹殻黄【=餅の一種で、蟹の甲羅に似ていることからこの名前がついた】)が焼けるのを見守っています。「T」字型の小さな棒で、とうもろこしを原料とした練り粉をひっくり返し、小さな棒で薄い面餅(平たい円盤状の餅)に仕上げていきます。クレープに非常によく似ていて、薄くパリッとした焦げた黄色の煎餅の形は紙のようで、食べると非常に口当たりがよく、階段を上ってきたばかりの観光客があっという間に元気になる、人気の一品です。

天街の泰山煎餅は有名ですが、山麓の「泰安煎餅」も非常に美味しいです。昔、泰安の男性が妻を娶る際の第1条件は、煎餅を薄く伸ばして焼けることと、靴底をつぎはぎできることで、これができて初めて良い家にお嫁に行くことができたといいます。煎餅は泰安人の朝食で、味噌を塗って美味しい長ネギを挟んだり、少し工夫を加えて豆腐のでんぶや豆、野菜、ダイコンなどを加えても、非常に美味しくなります。

濰坊で杠子頭をかじる!

濰坊では、「杠子頭火焼」の本家 ― 丸くて、手のひらの中心ほどの大きさで、中間が隆起していて、周辺には轍のような模様が入っている、重さ250グラムの焼いた餅を味わうことができます。杠子頭火焼は外側が硬くサクサクしていて、中の白面餅は柔らかく、「噛めば噛むほど美味しくなる」と人気があります。そのため、火焼の本来の味を楽しみたい方は、濰坊を訪れて本家の素朴で食べごたえがある美味しさを享受してみてはいかがでしょう。